長引く体調不良②

　11月に入ってからは調子がすこぶるよく、症状の変化がありませんでした。婦人科医師によると、無排卵の時期があり排卵障害の可能性があることでした。結婚してから1年、夫がそろそろ子供欲しいと話していました。私は子供が苦手で特に赤ちゃんの泣き声に敏感なため育児ができるかどうか心配に思います。夫はまたいつもの調子で「なんとかなるよ！あの人だって子供いるんだよ！」と言ってきます。なんとかなるのは子供が好きだからだと思う…。子供に苦手意識あるのに大丈夫とか言えないです。夫に言っても夫は子供が欲しいという気持ちでいっぱいなのでなかなか理解してもらえません。夫は子供が好きなのです。姪っ子をよく可愛がります。そんな夫を羨ましく思いました。
　12月に入ってからすぐに嘔吐の症状と熱っぽさ、倦怠感があり体調不良がなかなか改善せず、仕事を4日間休みました。妊娠を疑い検査薬を使ってみましたが結果は陰性でした。その後、生理がきて見事に今までの症状がなくなりました。婦人科を受診すると、「今回も基礎体温から無排卵の可能性があります。妊娠したいのなら不妊治療をしたほうが近道になります。ただ、PMDDの症状は酷くなる可能性があります。」と言われました。私は夫に罪悪感を感じていました。「私が妻じゃなかったら、子供好きな違う女性と結婚してたら子供産まれて幸せに暮らせてたのかな」と考えていました。「申し訳ない、夫を幸せにしてあげられないなんて妻である意味がない」と思い、私は夫に相談して不妊治療をすることに決めました。夫は「はなが子供欲しいと思ってくれて嬉しい」そう言っているような笑顔で「頑張ろう！」と言いました。私は自分の体を捨てて逆の治療をすることに決めたのです。

　しかし、これが大きな失敗でした…

　クロミッドという排卵誘発剤を処方され、1月の生理がきた時に飲みました。
　2月上旬に鬱症状が出現し、仕事を休みました。中旬に排卵出来そうにないからとhcg注射をされ、それでもタイミングは合わず妊娠でしませんでした。
　3月にクロミッドは2錠に増やされ、さらにPMS、PMDD症状が悪化していきました。嘔吐があるたびに悪阻かと疑い、検査薬を使用して陰性で落ち込むという悪循環を繰り返すうちにだんだんと自分が壊れていっているのがわかりました。
「もうやめたい！もう嫌だ！」と泣いて夫にすがるも、「大丈夫、妊娠したら終わるから」と言われ、「私、絶対頭おかしいから精神科に行きたい」と言うと「おかしくないから、大丈夫だから」と言われ、逃げ場のない状況に追い込まれていきました。

4/17から精神状態が悪化。希死念慮、自己無価値感など次々に鬱症状が出て仕事は手につかず、朝も起きれないため遅刻寸前。休みがちになっていました。自宅では寝込んだままか、消えたいと思い自殺しようとするかのどちらかで、妊娠できない体の自分、PMDDの自分に腹が立ち自傷行為を繰り返しました。自分でもこれはさすがにヤバいと思い、婦人科の医師に相談しました。すると、医師から「もうクロミッドやめましょう。一旦PMDDの治療を優先しないと」と言われ、心療内科を紹介してもらい、その日のうちに心療内科を受診しました。心療内科の医師はゆっくりと話を聞いてくれて妊活中であることも考慮して薬の処方を慎重に考えてくれました。

　5/7、私は職場の朝礼中、パニック発作を起こし倒れてしまいました。動悸と息切れで目の前が真っ暗になったのです。それが初めてのパニック発作でした。

つづく…